au WALLETカードが届いた
auが大々的に打ち出し始めたau Walletが家に届きました。なかなか家に届かないんじゃないかと気を揉んだけど、すぐに申し込んだ人たちにはもう届き始めているようです。
au WALLETとは
KDDIが始めた電子マネーサービス……と書くと語弊があるかもしれません。一般的に「電子マネー」といえば、コンビニ等で“シャリーン”や“ピピッ”とかざす物だと思う人が多そうです。
しかしau WALLETは左のようなRFIDを用いた非接触型電子マネーでなく、昔ながらのクレジットカードの体をした前払い式カードです。まあau WalletにはNFCのチップが埋め込まれているようですが、今のところはauショップのガチャでしか使い道が無いようで、トマソンに近しいものになっています。前払い式だから電子マネーと名乗るようならば、図書カードも電子マネーなのでしょうか*1。確たる定義が無いとはいえ、ちょっと世間の心証と違って広く捉えすぎのきらいがあります。
電子マネーはいちおう意識していると思われる
この手の競合は既にあり、ライフカードの「Vプリカ」や三菱UFJニコスの「e-さいふ」、さらに“チャージ”を口座への預け入れと同じと捉えればスルガ銀行のVISAデビットカードやジャパンネット銀行のVisaデビットなどがあります。
ただこれらのサービスではクレジットカードならば当然のようにあるポイントサービスが無かったりあるいはあっても還元率が著しく低かったりしています(上記では0.25%が最高)。それに対して非接触型電子マネーではおおよそ1%前後の還元率になっていて状況が異なっています。
au WALLETは前者のような決済の仕方ですが、ポイントサービスは0.5%、さらにじぶん銀行経由ではプレミアムチャージを与えるなど非接触型電子マネーと張り合うかのような攻勢をかけています。ここから他の電子マネーは意識してサービスを投入したことがうかがえます。
大盤振る舞い
それにしても、もれなく1000円プレゼントに、じぶん銀行経由で5%プレミアムチャージなど大盤振る舞いです。背景としては、
- プリペイド型クレジット風カードの界隈がVisaの独擅場で、MasterCardとしては反撃の狼煙を上げたい
- 三菱東京UFJ銀行としてはコンビニATM有料化で失望された郊外の人の気を引きたい
- KDDIとしてはMNP優遇による他社転出を減らしてauの庭に居ついてほしい
の辺りが考えられそうです。
カード到着
カードが家に届きました。書留で来ると思っていましたが、特定記録郵便で来ました。内容物は、
チャージ
まずは利用開始手続きをします。au WALLETサイトにアクセスすると下のような画面が現れます。既に1000円プレゼント済みです。
完了するとアプリのインストールを薦められますが、池辺の持つSH-06EやSO-01Cでは使えません。ちくしょうめ。
画面を見るにiOSのほうもauが販売するiPhoneしか認められないような趣ですが、iPod touchにインストールができました。iOSはそこまで縛っていないのかもしれません。
さて、Androidに戻ってチャージをします。チャージ方法は、auかんたん決済、じぶん銀行、クレジットカード、ポイントチャージが選べるようです。この他にauショップでのチャージも可能なようです。
じぶん銀行を選んで手続きを進めると、下の図のようにじぶん銀行からの振り込みを確認する画面になります。ここでOKとするとチャージが完了します。
iOS版アプリ
Android版を見ることはできませんでしたが、iPod touchでiOS版アプリを見ることができました。
チャージやポイントの履歴、ポイントアップショップリストなどが確認できて便利です。池辺の場合、街中でのチャージ時にはテザリングが必須になりますけども……。
使ってみる
またしたためる話があったら別途稿を起こします。
感想
既存の電子マネーの可能性を打破する存在としてのau WALLETがあるのかなと感じます。au WALLETは胴元が通信会社ということもあって、カード型による不便さを補う手立てをふんだんに講じていて非常に面白いです。iOSでお金が動くというのが新鮮味あって面白いです。
とはいえ既存の風体ということは、印象も既存のそれを受けるということ。スーパーで数百円の買い物にカードを出すのに抵抗がある人も多そうなので、そういう場面にどう克服させていくかがau WALLETの課題な気がしています。あるいは完全放置して、同じく非接触電子マネーが苦手なネット決済に注力するのもありかもしれません。
どう転ぶのかなというのが今の率直な印象です。