上州の旅(4)
富岡製糸場
世界遺産富岡製糸場!
教科書で一度は習ったし、同じ県内だからということで寄ってみることにした。意外とミーハー。
ネットのどこかでその感想を見るまで気付かなかったけど、富岡製糸場は日本の絹産業の黎明から終焉まで第一線で働いてきた施設である。確かにそうだ。官営工場として設立された後、三井、原、片倉という3社を経ながらも100年余りにわたって稼働し続けてきたという事実は、単なる近代の遺産に終わらない何かを含んでいる気がする。
その施設もほとんどが明治時代の遺風を残す趣で見ていて飽きない。
時代とともに手狭になって作り変えたいとか経営者は幾度も思ったことだろうけど、それをしてなお設立当初の趣を残すには並々ではない情熱が要ると思う。それはなんだろう。殖産興業の重責を担ったことへの誇りだろうか。
製糸場の肝となる繰糸場は往年というよりかは昭和40年代(最終期)の内容をそのまま展示している。
往年のフランス式をレプリカなど作って展示するのもありだと思うのだけど、こうして今に殆ど近い昭和40年代の自動繰糸機を眺めると、古風な建物の建築とのミスマッチから長年現役であり続けたことの実感が感じられる。
古い建物を見られて眼福!生涯現役施設を貫いた貫禄に感慨!
富岡製糸場、見られて満足でした。