クレジットカードでバス代が支払える「BUS PAY」を使ってみました
クレジットカードで路線バスの運賃が支払えるという「BUS PAY」を耳にしたので使ってみました。
あらまし
東急線アプリなどを手掛けるiRidge社が平成エンタープライズなどへ向けてリリースしたサービスです。高速バスで海部観光でもサービスしているようです。公式サイトはこちら。
端的にまとめると
- あらかじめクレジットカードでチャージして
- 乗りたいときにスマホで決済して
- 液晶に映し出された切符を運転手に見せれば乗車できる
というサービスです。春日部のほうに用事があったので、イオンモール春日部線に乗って使ってみることにしました。
使ってみた
まずは会員登録が必要です。事前に登録しておきます。メルアド認証が要りますから前の日までにしておいたほうが良いでしょう。
まず路線を選びます。ここではイオンモール春日部線を選びます。
続いて運賃を選びます。
ここで「春日部駅からイオンモール春日部までいくらだろう?」とちょっとどぎまぎしましたが、下へスクロールしたら運賃表が載っていました。
確認画面が出ますので、「使用する」をタップします。
「OK」をタップします。
こうすると切符が液晶に表示されます。この画面を運転手に見せればバスに乗れます。
感想
慣れないのもある思いますが、結構ステップが多くてかなり煩わしかったです。気付いた中で不安に思ったのは下の点でした。
- 乗る時間が迫ってきていると駅前を走りながらスマホをいじることになるので、かなり危ないです
- スマホのバッテリーが上がったとき、モバイルSuicaはしばらく使えますがBUS PAYは液晶に映し出すものなので一切使えません
- (おそらく)払い戻しができないのでバスに乗りはぐれたらアウトです
あとiPod touchに入れたからかもしれませんが、下の事象が起こって後ろに行列を作っちゃいました。乗車時にこういう事象が起こってかなり焦りました。
- アプリがクラッシュしてログアウトされ、運賃箱の目の前でログイン操作をした
総じて見ると、手続き自体は問題ないのですが、手続きするのがバスに乗る前というのが大きなネックになっているのかなという気がします。この気ぜわしさから「高速バスみたいな大仰な手続きがなぜ要るんだ?」という思いを持ちました。
思えば都心と違って埼玉県は距離に応じて運賃が増すバス路線が殆どです。平成エンタープライズと並行して走る朝日バス*1は後ろ乗り=降りるときに支払いです。
例えば、
- 整理券を取る
- 降りるときに
- 現金の乗客は整理券と現金を料金箱へ入れる
- BUS PAYの乗客は整理券を入れつつ画面を運転手に見せる
とすれば運賃の支度を車内で余裕をもってできるのでありがたいですし、朝日バスと同じ支払い形式になるので分かりやすくなるとも思います。できれば改善してほしいと思いました。
BUS PAYの長短をまとめてみる
いろんな路線に入っていったとして、PASMOとの比較で長短を挙げてみるとこんな感じでしょうか。
会員登録が要るのは割と手痛いのではないかと思います。たまに乗ったりする人にとってはチャージして預けっぱなしになる分だけ損しますし、よそから来た人は数回こっきりのために登録する必要が出てきます。
単回の利用で済むスキームならばもっと使い出が増すと思います。
一方、会社目線で見るとローコストで良いのではと思います。
ICカードの導入は高いようで阪東バスへのPASMOの導入を巡って我孫子市が助成してようやく導入が始まったことが見かけて、地方の会社にとってICカードは負担が大きいのだと感じました。これならば目視で済みますからそこまで負担は大きくないのではと感じられます。
現状、投資は少なく済むものの乗客の負担が割とあるように感じます。もっと手軽に使えるようになれば融通が利いて良いスキームになるんじゃないかと感じました。