読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

丘と谷津の硲に憩う

あちこちほっついて身に覚えたことをしたためようと

「この世界の片隅に」を見ました

柏髙島屋ステーションモールにあるキネマ旬報シアターで「この世界の片隅に」を初めて見ました。

konosekai.jp

前から話題になっていた映画なので気になっていましたが、どうにもわざわざ見に行くのも億劫だったのでめんどくさがっていました。
地元の柏でレイトショーがあったので赴きました。ふらっと寄れるところで見たい映画が見られるっていいですね。

感想(ネタバレあり)

まずは淡々と話が進んだなっていうのが見ているさなかにずっと思った感想です。
思い返すと、晴美さんが亡くなるシーンとか玉音放送を聞いた後で号泣するシーンとか、フィーチャーされているシーンはありました。ただ、それにかかずらうこと無く淡々と次の場面へ移っていったのが強く印象に残りました。
どこかで前に聞いた「時間は残酷」というフレーズを思い出しました。

それでも「私が居ていい場所」というのがテーマは一貫していて強く感じました。
「広島に帰る!」というシーンにはこの先どうなるのかとドキドキしましたし、何より最後のみなしごがなついてきて受け入れたシーンは本当に泣けてきました。

あと、物語っぽく感情とかを単純化しないで揺れ動く複雑な気持ちをそのまま描いているのが好印象でした。「等身大」っていうんですかね。
前を向いて歩こうとするけど、でも失ったものはずっと気に掛けている。そういうポジティブとネガティブのないまぜになった、物語じゃない現実の人の感情を描いていて、すっと身にしみてきました。

スタッフロールが終わった後右手で振っていて、どきっとしました。明るく終わったように見えて、そうでもないよというメッセージを聞いた気分です。
この作品は「不幸なことも多かったけど私は元気です」みたいな終わりにさせていません。なので、見終えたときに「明るく終わって良かった」と「明るいだけじゃない終わり方で良かった」という二つの感想を持ちました。

「よかった」って言い方はどうなんだろうと思いつつ、こんな感想を持ちました。
実際のところ、淡々と進むから頭に入らなかったシーンも多いと思うし、広島の言葉をばりばり使ってて何言ってんだか分かんないシーンもありました。
でも淡々と進むからこそ何遍も見たくなります。スルメっていうんでしょうね。不思議な作品だなって感じます。